Latest update 2005.3.25
『スター・ウォーズ』で、デス・スターの攻撃のシーケンスのために、ストーリーボードの動きを視覚化することが必要になったとき、ジョージ・ルーカスは第二次世界大戦で飛行機を撮影した16ミリフィルムを使って、エフェクト・チームに希望するスピードとショットの構成を伝えた。
このようなアニマティクス、「動くストーリーボード」を利用することで、エフェクト・アーティストに、ルーカスが望んでいるもの、映画に取り入れたいと思っているものだけを作らせることができる。シリーズの製作が進むにつれて、アニマティクスはどんどん洗練の度を高めている。荒削りなスケッチのアニメーションや、間に合わせに作られたビデオから、3Dモデリング・プログラムを使ってコンピュータで作られたアニマティクスのシーケンスまで、あらゆるものが利用される。そして、どのエレメントを使い、どのシーンをカッティングルームの床で終わらせるか、ルーカスの決断を助けている。 『エピソード3』のアニマティクス・チームを率いるのは、プリ・ビジュアライゼーション・エフェクト・スーパーバイザーのダン・グレゴリーだ。『クローンの攻撃』では、アニマティクス・チームのリーダーのひとりとして、自分のチームを率いて4000以上のアニマティクスのシーケンスを提供した。グレゴリーとそのクルーのコンピュータ・アーティストたちの役割は、実際の撮影がオーストラリアで始まる前に、ビデオ・レゾリューションのコンピュータ・アニメーションの形で、『エピソード3』をあらかじめ映像化することである。
チームのメンバーはそれぞれ何かの分野に秀でた専門家だが、全員が、いま片付けるべき仕事のために手を貸しあう。グレゴリーはこう話している。「この時点では、誰もが何でも屋なのです。全員が、ある程度のモデリングやテクスチャーリング、セットアップ、そして自分のショットを実際にアニメーション化して構成することを求められています。」
ダン・グレゴリー
グレゴリーはミネソタ州のマンケート州立大学で航空学とビジネスの勉強を始めたが、すぐに自分の真の情熱はアートに向けられていることに気付いた。マンケートから科学の学位を得ると同時に、ミネアポリスの学校でアニメーションの準学位を得ると、すぐにグラフィック・デザイナーとして働き始めた。
その後、グレゴリーはサンディエゴに移って、プレスト・スタジオズで働いた。その頃、デイヴィッド・ドゾレに紹介され、その誘いで、パーシステンス・オブ・ビジョン・デジタル・エンターテイメント(POVDE)に入社。POVDEでは、『タイタンA.E.』『ムーラン・ルージュ』『エネミー・ライン』を担当した。
『エピソード1』に参加していたデイヴィッド・ドゾレの下で、『エピソード2』でプリ・ビジュアライゼーションに参加。そこから、プリ・ビジュアライゼーション部門の責任者となり、アニマティクス・チームのリーダーにまで上りつめた。
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